質問:01
業種が異なれば簿記が異なるのは会計業務の必須条件とのことですが、なぜ大半の建設業者は製造業の工業簿記から主勘定を取り除き、簡素化を図った「商的工業簿記」で会計業務を行っているのでしょうか。それには、どんな弊害が生じるのでしょうか。あわせて、建設業者の顧問税理士は、なぜ建設業簿記の指導をしないのでしょうか。
回答:01 「商的工業簿記」の最大の欠陥は、原価計算から得られる数値を複式簿記に組み込まないことから、「不完全工業簿記」といわれ、製造業には工業簿記、建設業には建設業簿記、林業簿記、農業簿記、漁業簿記があるように、業種によっては何が損益を左右するか異なるため、建設業では、現実の完成工事原価が損なわれ、そこに税金が掛かる欠陥が生じます。建設業簿記の煩雑さは、建設業界の特殊性を考慮した会計制度であり、建設業独特の専門的知識を有するため、商的工業簿記を専門とする税理士には難解ではないかと思われます。
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建設業簿記の特徴は、未成工事支出金、同、完成工事処理後の当期完成工事原価、建設仮勘定の三大主勘定に補助科目を有し、前受金、未成工事受入金、前渡金、未成工事支出金などの勘定科目は、工事名毎に仕訳伝票を記載する原則があります。 |
質問:02
現状はご指摘同様、「商的工業簿記」で会計業務を行い、当期完成工事高(売上高)の有無にかかわらず、工事名なしの材料費、外注費などで仕訳伝票を記載、決算期末に洗い替えと称し、完成工事高(売上高)のない現場経費を仕掛り工事(未成工事支出金)として振替ていますが、大半が材料費、外注費等で賃金手当はおろか、それ以外の現場経費はむろんのこと、未成工事支出金の間接現場経費配賦額などの振替業務はしていません。
当然、当期完工原価から未成工事支出金に振替える以上、当期完工原価の間接現場経費が削減され、収益の向上が図れることは理解出来ますが、果たして決算期末の超忙しい時期に、そんな煩雑な仕訳処理が可能でしょうか。併せて、現状の仕訳伝票に工事名を記載することは慣れの問題で、さほど苦にならないと思いますが、工事名毎の集計業務となると並大抵ではありません。
回答:02
建設業会計に原価管理が一元化していますので、従来の財務三表はむろんの事、工事名毎の未成工事支出金、同、間接現場経費配賦額、工事別損益計算書(代人別)、顧客別損益計算書、工事台帳などは、検索条件を入力することにより、当該画面検収、帳票プリント時に瞬時に自動計算が起動するシステムが構築されています。なお、実行予算管理表、資金繰表に限り、予測データの個別入力が必要となります。
質問:03
建設原価員の賃金手当を工事名ごとに仕訳処理を行うことは、至難の業かと思われますが、そのデータの入力条件の詳細を教えてください。
回答:03
一般管理販売員の役員報酬、従業員給与手当、雑給以外の建設原価員賃金手当を工事名毎に仕訳処理をする必要は一切ありません。連日の業務を作業日報と称する原価記録紙に記載させ、管理者が当該データを原価管理システムの作業報告書に登録します。
登録されたデータを賃金締切日後に自動計算、賃金手当・給与支払支出明細書はもとより、賃金台帳兼就業日時数管理表、年末調整基礎資料の画面検収、帳票プリントなどの機能を構築後、建設原価員は工事名毎に、管理販売員は、役員報酬、従事員給与手当、雑給等の勘定科目異に財務会計に転送します。あわせて、役員同様、全ての諸手当が固定給の営理販売員の日報入力は不要であり、当該役員報酬、従事員給与手当は、カレンダー機能で自動作成します。
質問:04
時間外、深夜業、休日出勤手当などの付く人と付かない人がいるのですが、いちいち対応するのでしょうか。
回答:04 ご指摘はもっともだと思います。「金次郎」は、常勤、非常勤はもとより、人事異動、時給、日給、月給などの時間外手当、深夜業手当、休日出勤手当などの有無、休日出勤手当の発生月精算、次月に繰越、夜業明休出勤手当の有無、慶弔、有給休暇の有無、私事欠勤などの賃金手当など、ありとあらゆる就労条件に自動で対応しています。
従事員ごとの月額賃金、役員報酬、給与手当は基より、賞与、退職金に至るまで、支給額に一円の相違もなく、合致する計算機能がシステム化されております。非システム化の就労条件は、労基法に直接接触しない限り無償でカスタマイズに応じます。
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従事員ごとの出退時刻は、タイムカードの有無に異なり、入力の絶対条件ではなく、直行直帰も同様です。なお、転送された財務会計は、建設原価員の工事名毎賃金手当、管理販売員の役員報酬、給与手当、雑給等の発生伝票や支払伝票などを自動作成します。 |
質問:05
仕訳伝票は工事名毎に入力、工事別賃金手当は作業報告書と一元化、給与締切日の工事別賃金手当の発生伝票、支払日の現預貯金仕訳伝票の作成など、全てが自動処理とのことですが、これ以外に個別データの入力はあるのでしょうか。
回答:05
実行予算管理表、資金繰表の予測データ以外は個別データの入力はありません。金次郎は建設業簿記特有の計算式が構築され、原価管理では実行予算管理表、未成工事進捗表、未成工事支出金の間接現場経費配賦率表、工事別損益計算書、工事台帳、顧客別損益計算書、請求査定管理表、経営管理では決算報告書、勘定科目別内訳書、法人事業概況基礎資料、工事経歴書、事業報告書、キャッシュフロー計算書、経営分析表、資金繰表の画面検収、帳票プリントが可能です。
質問:06
未成工事支出金とは、未成工事直接費と間接費をあわせて未成工事支出金と言うようですが、未成工事間接費の意味が理解できません。
回答:06
未成工事間接費とは、工事毎に分類仕訳を行う原則から除外される現場経費の補助科目を、未成工事間接現場経費配賦額と称します。税法計算式により、当期完工原価の間接現場経費を未成工事支出金に振替えることにより当該完工原価を削減します。
「金次郎」は当該画面検収、帳票プリント時に瞬時に自動計算、自動仕訳伝票の発行等を含め、決算申告時には未成工事支出金の間接現場経費配賦率額表のプリントが可能です。
質問:07
当該工事件名に完工高を計上後、未成工事支出金を当期完工原価に自動処理、あわせて、自動仕訳伝票の発行などは、ホームページを参照し理解できますが、完工原価は、共通原価の直接費と間接費をあわせて、当期完工原価と称していますが、共通原価の直接費と間接費の意味が理解できません
回答:07 建設業は工事件名ごとの直接現場経費の発生を、口答、或いは、文書等で契約の締結後に仕訳伝票、実行予算管理表、未成工事進捗表、工事別損益計算書、工事台帳などに工事件名、取引先、勘定科目ごとに記載する原則があります。 |
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共通原価の直接費とは、共通原価の直接現場経費を称し、特定の工事名を持たないため、当該工事件名の完工高(売上高)に属さない契約締結前の引合現調、積算現調、積算図の作成、積算及び見積書の作成、詳細説明等の賃金手当が共通原価の直接費の最大数値を示します。
設計積算図のトレッシングペーパー、感光紙等の事務用消耗品費、測量等の巻き尺購入等の工具消耗品費、茶菓子を持参すれば交際費、車両駐車料の仮設経費、車検時の重量税などの租税公課は、共通原価の直接現場経費としプール集計され、「金次郎」独特の計算式を契約金額で除算、共通原価の直接現場経費として完工時の画面検収、帳票プリント時に瞬時に配賦抽出されます。 |
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共通原価の間接費とは、間接現場経費配賦額を称し、共通原価直接費の賃金手当に連動します。例えば、法定福利費、福利厚生費、賞与および退職金、求人費用の労務管理費、車輌運搬具の燃料費などの機械等経費、車検時の修繕維持費、自賠責及び任意保険料、償却資産の減価償却費、月極駐車場の家賃地代などが間接現場経費です。とかく売上に属さない間接現場経費を受注の有無にかかわらず共通原価の間接現場経費としプール集計し、金次郎独特の計算式を従業員賃金手当で除算し、完工時の画面検収、帳票プリント時に瞬時に配賦抽出されます。 |
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上記率表は、某建設業者の共通原価の直接費と間接費、一般管理販売費の前年率額表です。当年の受注状況を踏まえて、推定率を登録します。実行予算管理表、工事別推定原価管理表などのシュミレーションに直間現場経費配賦額などを踏襲して計算することにより最大の威力を発揮します。
共通原価配賦理論は、一覧式工事別損益計算書の勘定科目計が、決算書の当期建設原価・売上総利益に一円の相違もなく合致する高精度の計算機能が「金次郎」の特長です。 |
質問:08
「金次郎」導入後、何日位の指導を受けるのでしょうか。個人差はあると思いますが。建設業簿記の知識は皆無に等しく、商的工業簿記の知識が多少ある程度です。それでも運用は可能なのでしょうか、その辺の詳細をお聞かせください。
回答:08
作業報告書のデータ入力は、経理的知識は不要であり、当日より運用が可能であり、指導日数は、導入時登録を含め5日もあれば充分です。
建設財務のデータ入力は、振替伝票が理解出来れば、導入時登録も含めて決算関係図書の作成迄、25日程必要かと思われます。ただし状況によって多少の差はあります。