
製造業者や建設業者など、それぞれに談合があり、公正取引委員会の査察による、独禁法に違反する談合には2通りの解釈があります。
製造業者の談合とは、官公庁物品入札の一例として、東京都水道局に納品する量水器(水道メータ)等に類する、物品入札単価を設定する製造業者同志の価格吊り上げ談合(闇カルテル)があります。これは要するに、業者間が定めた単価以下では、応札をしない行為です。
平成12年度に東京都水道局の量水器を製造販売する入札業者に公正取引委員会の査察が入り、それなりの処罰を掛けられました。平成13年度には、量水器1個あたりの応札単価は、従来の4,000円代を割り、1,200円代を維持する結果を生みました。その後、平成14年度には、2,600円代に上昇し現在に至っています。製造業者自身が死活問題の対応として、原価割れのダンピング入札を履行しないのか、またもや談合が再会されたのかは現状では不明です。
建設業者の談合とは、同じ独禁法に違反する行為とはいえ、製造業者の談合と全く異なり、その解釈も大きく2分致します。最も大きな違いは、発注者である官公庁が設定した公共工事の予定価格以上の金額では、いかなる談合を実行しても、絶対に落札することはありません。加えて応札業者の談合防止策として、大半の官公庁は、図渡し、現説を省略し、予定価格を公示するに至りました。その結果、戦う相手は不明であり、積算技術は不必要、数字合わせのダンピング入札が横行する要因となりました。
応札業者は死活問題の危機に直面し、官公庁以上の闇情報を収集し、同業他社の落札情報を業界新聞などで、発注先ごとのローアリミット(失格20〜30%額)の見聞解析に着手し対応を図っています。その理由の一例として、応札業者は最低でも不適格業者を知る必要に迫られます。粉飾決算による破産寸前の前受金調達業者、支払手形決済資金調達業者がダンピング入札に参入すれば、失格すれすれの金額で応札するため、まともに積算する必要がありません。それに便乗し、公示価格にも異なりますが、応札業者を探索し、闇情報を承伏させ、何百万〜何千万の金品を要求する、いわゆる業界ゴロまでが出現する有様です。
下記工事件名は、東京都某区発注(予定価格非公示)の公共工事を、幸運にも予定価格に近い金額(後日業界紙掲載)で落札した某電設業者の工事別損益計算書の一例を表示しています。

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※発注者における設計ミス・請負業者の施工ミス(補償費)が建設原価を高い率で圧迫しています。 要因は、実行予算管理表との対比で一目瞭然ですが、企業秘密により公開できません。なお、決算期中のため、決算確定月までは、 直接現場経費以外の共通原価や、一般管理販売費が毎月末ごとに変動致します。
この現象をいち早く把握した長野県田中知事は、公共工事の予定価格の公示の撤廃を検討するに至りました。
官製談合は国民の良識に委ねるとしても、現状の建設業者の公共工事入札制度には、早急に何らかのメスを入れる必要があるでしょう。