建設業に、何はなくてもの知的財産は、実行予算管理表そのものであります。その実行予算表管理表を検証する管理者の経理的知的財産の欠落は、商的犯罪者の増殖を招きます。
弊社は元来、一定金額以上の工事件名は、必ず実行予算管理表を代表者に提出する義務があり、当然提出前に権限のある専取役が事前検証をします。売上総利益が一定金額未満は、再稟議となりますので、体裁の良い実行予算管理表の作成は、経理屋が月次起工額を追従し、必ず裏をとられるので不可能です。
当初から出血受注の実行予算管理表は、如何に出血を減額するかに心血を注ぎますが、実行予算表以上の出血は、本人の技量を疑われ昇級賞与に可成りの影響は避けられません。
金次郎の開発がピークを迎え、代表者がとかく留守がちになり、実行予算表の研鑚を怠ると恐ろしい程の減収減益となります。
どんなに業務を信頼できる部下であっても、所詮赤字と借金は会社持ちであるが故、僅かな油断が禍を招くのが小零細建設業の体質のようです。
小零細建設業者がダンピング受注をする最大の要因は、自社の完工原価の至近数値を予測する知的財産の欠落にあります。会社経営に最も重要な財務三表に併せ、完工原価を有する建設業に何はなくてもの原価三表がありません…。
その欠落は粉飾決算を余儀なくされ、長期借入金が増大し、倒産廃業が終着駅名の弾丸列車の乗客になります。
原価三表
1. 実行予算管理表(完工原価の至近数値の予測、データの個別入力有)
2. 未成工事進捗表(計数出来高&現場出来高の対比、立替勘定の把握)
3. 工事台帳兼損益計算書(完工原価検収&実行予算表の対比)
実行予算表の作成時、必ず見落とす現場経費に、共通原価直接現場経費、同、間接現場経費があります。事業所に依り異なりますが、高収益事業所の共通原価直接現場経費の平均値は、契約金額の3.85%額、同、間接現場経費は現場代理人及び常備作業員賃金手当の40.5%額が平均値を示しております。
一例として、契約金額が1億円の代人賃金手当は工期工種等に鑑み、契約金額の平均値7.5%額の750万円、共通原価直接原価経費が契約金額の 3.85%=385万円、同、間接現場経費は賃金手当の40.5%=3,037,500円(契約金額再除算 3.038%)、併せて6.888%=688万円の欠落になり、現実にはそれ以上の損害を招きます。
建設業が利益を生み出す最大の要因は、現実の完工原価の至近数値を予測する、実行予算表の比較検証にあります。工事を受注する為の積算と、完工原価の至近数値を予測し、利益を捻出する実行予算表とは根本的に異なります。作成された実行予算表を月次起工額が追従、未成工事進捗表で立替勘定の把握、コントロールしながら工種並びに款科目と比較検証し、相違点を徹底究明することが、今後の利益を生み出す知的財産の確保と、自社の完工原価の確率を図ります。
A .直接工事費
1. 材料費
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材料費、外注有償支給材
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2. 従業員賃金手当
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常備現業員賃金手当
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3. 外注費
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材工共の場合は外注費、建設副産物処分費は運搬を含め外注費
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4. 仮設経費
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足場等仮設諸資材、仮設外注費、型枠材、支持保安材、仮設道路、敷鉄板等、高所作業車リース料、仮設電灯電力電話料、水道ガス料及び仮設工事費
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5. 機械等経費
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建設機械、建設重機、発電機リース料、同、修繕費、同、燃料費等、自社機械損料(30万以上の機械等経費は機械装置であり、減価償却費の共通原価間接費、自社機械損料を工事別に計上する場合は同額の減価償却費を減額)
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6. 工具消耗品費
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(30万以上の工具消耗品費は工具・器具・備品であり、減価償却費の共通原価間接費)
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7. 設計費
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設計関連関係費
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8. 運搬費
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建設機械運搬費、建設重機回送費、諸資材運搬費
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9. 動力用水光熱費
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工事名有の電灯電力料、水道ガス料は仮設経費、工事名無の下小屋、工場等の電灯電力料、水道ガス料は動力用水光熱費
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10. 補償費
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補償関連関係費
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11. 雑費
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建設副産物処理券
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B. 共通仮設費
1. 共通仮設費
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現場事務所リース料、営繕費、什器リース料、仮設電灯電力料、水道料、電信電話料及び工事費、仮設便所汲取料等=仮設経費
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2. 安全費
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交通整理員及び警備員等=外注費、工事標識、安全標識等=仮設経費
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3. 測量費
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外注委託測量等の外註費、測量材、測量機器リース料等=仮設経費
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4. 品質管理費
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工事写真フィルムプリント代、図面及びトレッシングペーパー代等、品質管理に属する費用
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C. 現場管理費
1. 現場代人賃金手当
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工種、工期等で異なりますが、契約金額の7.5%前後が平均値のようです。
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2. その他現場管理費 直接現場経費計
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積算上抽出不可能な現場写真フィルムプリント代等の事務用消耗品を筆頭に、通信交通費、交際費、雑費等、品質管理に属する費用は契約金額の1.2%〜2.0%が平均値のようです。(除く建設副産物処理券)
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共通原価直接費
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積算現調、積算などの賃金手当を筆頭に、とかく売上に属さない直接現場経費を勘定科目毎にプール集計し、契約金額で除算し得た平均値は、3.85%前後です。
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共通原価間接費
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法定福利費、減価償却費を筆頭に、とかく売上に属さない間接現場経費を勘定科目毎にプール集計し、従業員賃金手当で除算し得た平均値は40.5%前後です。
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計
完工原価計
売上総利益
完工原価に類する全ての現場経費は、経理的要素に従い、工事別、工種別、勘定科目別に分類集計されますので、連動なしに目的を達成することは不可能です。連動することにより月次起工額の追従は可能となりますが、工務を理解しない経理担当員が工種別迄の入力となる仕訳伝票は煩雑を招き専業が損なわれる恐れがあります。机上理論では可能でも、実践では不可能な事は避けねばなりません。
元来建設業は、口答及び文書で契約締結後に、実行予算管理表、未成工事進捗表、工事台帳、工事別損益計算書等に現場経費の計上を原則としておりますが、受注前の現業員客先引合商談、積算現調、設計及び積算図の作成、積算等の賃金手当、茶菓子を持参すれば交際費、測量用巻き尺を購入すれば工具消耗品費、トレッシングペーパー、感光紙の事務消耗品費等は共通原価直接現場経費として集約します。
賃金手当に属する従業員賞与・退職金・法定福利費・福利厚生費等の人件費、車両運搬具の燃料等の機械等経費、減価償却費、地代家賃、修繕維持費等の間接現場経費等、とかく売上に属さない現場経費を、共通原価と称する工事名に勘定科目毎に累計し、未成工事進捗中は、間接現場経費、完工後は共通原価直接現場経費と、同、間接現場経費を決算期末迄配賦集計しなければなりません。
実行予算表の作成時、引合い、人工、工料(歩掛り等)に依り予測可能な材料費、代人賃金手当、直営労務費、外注費、仮設経費、設計費、運搬費、租税公課、補償費等に加え、予測不可能な工具消耗品費、事務用消耗品費、通信交通費、交際費、雑費等の直接現場経費と、従業員賞与、退職金、法定福利費、福利厚生費、機械等経費、労務管理費、減価償却費、地代家賃、保険料、修繕維持費等の間接現場経費があり、共通原価直間現場経費配賦額として別段に計上しなければなりません。
官公庁の公共工事を一例に挙げれば、知事部局の都営住宅等の着工、施工、竣工図書作成費公営企業局の同図書作成費は発注先に異なりかなりの高低があります。従業員賃金手当に集計される推定代人賃金手当、推定直営労務費等の構成比を別途表示抽出する必要があります。とかく直営工事の人件費は実行予算表と異なる場合が大であり、一定以上の規模は外注施工が望ましいようです。
実行予算表を作成時、類似規模、類似受注形態、類似工事名の工事台帳(工事別損益計算書)から参考となるべき構成比を抽出し、完工原価を予測するシステムの構築が必要と思われます。
参考となる工事別損益計算書が当該決算書の当期完成工事原価に合致しない構成比を参考値に実行予算表を作成しますと、完工原価の予測どころではなく、取り返しの付かない結果を招きます。
未成工事進捗表、工事台帳、工事別損益計算書等は個別データを入力し作成される帳票ではなく、財務管理会計より連動するが故に作成される副産物であり、ガソリン代の一滴迄を案分配賦する高度のものが求められます。
現在市販されている原価管理とは、完工原価を予測するどころか、積算原価を複写し、部材等を減額式で入力するものが大半であり、それなりの根拠があると思われますが、参考となるべき材料費が建設原価の材料費に値すれば、その詳細が何であれ計数管理の目的は達成されます。工種、取引先、款項目、勘定科目を基本とし作成された実行予算表の作成費が、完工原価を押し上げ減益となるようでは本末転倒の結果となります。
現場代人が作成する実行予算管理表に経理上の数値を一方通行的に自動繁栄させるのが最も理想的な実行予算管理表かと思われますが、会計業務に逆流するのは絶対に避けなければなりません。
小零細建設業者の現場管理者は、予算管理を行う知的財産を収得していないのも現実であり、如何にして簡素化を図り目的を達成する実行予算表とはどうあるべきか、どう教育すべきかが将来の収益を決定しますが、現状ではソフトやシステムに頼らざるを得ないようです。当然、金次郎の完工原価データが予測参考値となりますが、参考値の無いユーザーは、金次郎サポートセンターがその旨の連絡を受けしだい、業種、契約額、受注形態に依る参考値をファックスで提供します。
代表取締役 宮城弌寶